PostgreSQL Plus 管理者ガイド
目次 索引 前ページ次ページトップページ

第2章 PostgreSQL Plusの運用までの流れ> 2.4 旧バージョンからの移行

2.4.3 データベース資源のリストア

データベース資源のリストアの手順について以下に説明します。

  1. インスタンスの起動

    すべてのインスタンスを起動します。

    インスタンスの起動については、“3.2 インスタンスの起動と停止”を参照してください。

  2. データベース資源のリストア

    2.4.1 データベース資源のバックアップ”で、バックアップしたデータをリストアします。

    リストアするデータベースが、“列のデフォルト値として関数が使用されている”,“スキーマ内で巡回依存を作成している”などに該当する場合、リストアの順序を手作業で変更しなければなりません。詳細は“PostgreSQL 文書”の“III. サーバの管理 − 22.1.4. 警告”を参照してください。

    データベース資源のリストア時にデータベーススペースが不足する場合があります。

    データベーススペースの不足が発生した場合は、以下の手順でデータベース資源のリストアを実行してください。

    1. リストアに失敗したデータベースを削除してください。
    2. データベーススペースのサイズを見直したうえで、削除したデータベースを再作成してください。
    3. 再度データベース資源のリストアを実行してください。

    データベースの作成および削除については、“3.4.2 データベースの追加・削除”を参照してください。
    なお、以下のエラーメッセージが出力されることがありますが、データベース資源のリストアそのものには影響ありません。

    ERROR: CREATE DATABASE: database "database name" already exists

  3. バックアップの実行

    バックアップを行います。

    バックアップの方法については、“4.1 バックアップ”を参照してください。

  4. アプリケーションの起動

    アプリケーションを起動します。

移行するデータ量が多い場合は、高速コピー機能を利用してリストアしてください。高速コピー機能を利用してリストアするためには、以下のようにします。

  • バックアップをpg_dumpallコマンドでスクリプトファイルに出力し、かつ、そのスクリプトファイルの編集が容易な場合

    スクリプトファイルに記載されているすべての\connectメタコマンドの直後に、ENABLE_DIRECT_COPYパラメタをONにするsetコマンドの記述を追加します。

    ■スクリプトファイルの記述例
    \connect user_db1
    set ENABLE_DIRECT_COPY = ON ;(←追加)
       :
    \connect user_db2
    set ENABLE_DIRECT_COPY = ON ;(←追加)

  • バックアップをpg_dumpコマンドで作成しているか、または、pg_dumpallコマンドでスクリプトファイルに出力しているがそのスクリプトファイルの編集が困難な場合

    インスタンスを格納するディレクトリにあるpostgresql.confファイルに、ENABLE_DIRECT_COPYパラメタをONにする記述を追加し、インスタンスの再起動後にリストアを行います。
    移行完了後は、postgresql.confファイルに追加したENABLE_DIRECT_COPYパラメタの記述を削除してインスタンスを再起動します。

高速コピー機能、およびENABLE_DIRECT_COPYパラメタの詳細については、“2.1.8 データのロード”を参照してください。


目次 索引 前ページ次ページトップページ

All Rights Reserved, Copyright(C) 富士通株式会社 2006