ウォームスタンバイは、障害発生時のダウンタイムを最小限に留める手法の一つです。PowerGresを2系統用意してそれぞれを稼動系、待機系とし、障害発生時に切り替えることで耐障害性を向上することができます。
PowerGresはこれを実現するために、待機系は、稼動系から定期的にアーカイブログをダウンロードして適用します。アーカイブログは、トランザクションログのコピーです。以下のそれぞれのタイミングで生成されます。したがって、更新内容の反映は非同期で行われます。
注意
稼動系と待機系のPowerGresは、同一プラットフォームかつ同一バージョンである必要があります。
稼動系から待機系へのフェイルオーバは、手動で行う必要があります。自動では行われません。
待機系は常にリカバリを実施しているため、接続することはできません。
障害発生時は、以下の更新内容については待機系に反映できないため、失われますのでご注意ください。
データの損失を一定の範囲内に収めるには archive_timeout を設定します(「設定」「WAL」「アーカイブ生成」の中に項目があります)。 archive_timeout が 300秒であれば、5分前くらいのデータ更新内容までは待機系の転送されていることが期待できます。
- 取得できなかったアーカイブログにある更新内容
- まだアーカイブログになっていないトランザクションログにある更新内容
ウォームスタンバイ構成を構築するには、事前に設定が必要です。稼動系となるサーバのマシンで、PowerGres Managerを起動して以下の設定を行います。
注意
ウォームスタンバイの稼動系サーバにする場合、『ベースバックアップとアーカイブログの格納ディレクトリ』の欄は、必ずデータベースクラスタディレクトリ以下にあるディレクトリを指定してください。これはデータベースへの接続プロトコルを通して、アーカイブログを転送するための制限事項となります。ベースバックアップを取るときには、ディレクトリ内に含まれるアーカイブログディレクトリを自動的に除外するようになっています。
注意
稼動系サーバのアーカイブログは、待機系サーバによって削除されます。待機系サーバが存在しない間は、アーカイブログが削除されずにたまっていきますのでご注意ください。
注意
手動でarchive_commandやarchive_modeを変更すると、PowerGres Managerによるウォームスタンバイ関連の操作が正しく行えなくなります。
設定方法の詳細については「サーバの登録」の「1-3. 待機系サーバを作成して登録」を参照してください。
待機系サーバを作成したら、「待機系としてサービス開始」を行います。
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