element_typesには、配列の要素のデータ型記述子が含まれます。 テーブル列、ドメイン、関数パラメータ、関数の戻り値が配列型であると宣言された場合、 情報スキーマの各ビューでは、data_type列にARRAYだけが含まれます。 配列の要素の型についての情報を取り出すには、各ビューとこのビューを結合することで可能です。 例えば、テーブルの列のデータ型と、もし適切ならば、配列の要素型を表示するには、以下のように行います。
SELECT c.column_name, c.data_type, e.data_type AS element_type FROM information_schema.columns c LEFT JOIN information_schema.element_types e ON ((c.table_catalog, c.table_schema, c.table_name, 'TABLE', c.dtd_identifier) = (e.object_catalog, e.object_schema, e.object_name, e.object_type, e.array_type_identifier)) WHERE c.table_schema = '...' AND c.table_name = '...' ORDER BY c.ordinal_position;
このビューは、所有者であるとか、適切な権限を持っているなどの方法で、現在のユーザがアクセスできるオブジェクトのみが含まれます。
表 32-14. element_types の列
名前 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
object_catalog | sql_identifier | 記述される配列を使用するオブジェクトを持つデータベースの名前です。 (常に現在のデータベースです。) |
object_schema | sql_identifier | 記述される配列を使用するオブジェクトを持つスキーマの名前です。 |
object_name | sql_identifier | 記述される配列を使用するオブジェクトの名前です。 |
object_type | character_data | 記述される配列を使用するオブジェクトの種類です。 TABLE (その配列がテーブルの列によって使用される)、DOMAIN(その配列がドメインによって使用される)、ROUTINE(その配列が関数のパラメータ、もしくは、戻り値の型によって使用される)のいずれかです。 |
array_type_identifier | sql_identifier | 記述される配列のデータ型記述子の識別子です。 これを使用して、他の情報スキーマのビューのdtd_identifier列と結合することができます。 |
data_type | character_data | 組み込み型の場合は配列要素のデータ型です。さもなくば、USER-DEFINED です。 (この場合、型はudt_name と関連する列で識別されます。) |
character_maximum_length | cardinal_number | 常にNULLです。 この情報は、PostgreSQLにおける配列要素のデータ型にはあてはまらないからです。 |
character_octet_length | cardinal_number | 常にNULLです。 この情報は、PostgreSQLにおける配列要素のデータ型にはあてはまらないからです。 |
character_set_catalog | sql_identifier | PostgreSQLで利用できない機能に適用されるものです。 |
character_set_schema | sql_identifier | PostgreSQLで利用できない機能に適用されるものです。 |
character_set_name | sql_identifier | PostgreSQLで利用できない機能に適用されるものです。 |
collation_catalog | sql_identifier | PostgreSQLで利用できない機能に適用されるものです。 |
collation_schema | sql_identifier | PostgreSQLで利用できない機能に適用されるものです。 |
collation_name | sql_identifier | PostgreSQLで利用できない機能に適用されるものです。 |
numeric_precision | cardinal_number | 常にNULLです。 この情報は、PostgreSQLにおける配列要素のデータ型にはあてはまらないからです。 |
numeric_precision_radix | cardinal_number | 常にNULLです。 この情報は、PostgreSQLにおける配列要素のデータ型にはあてはまらないからです。 |
numeric_scale | cardinal_number | 常にNULLです。 この情報は、PostgreSQLにおける配列要素のデータ型にはあてはまらないからです。 |
datetime_precision | cardinal_number | 常にNULLです。 この情報は、PostgreSQLにおける配列要素のデータ型にはあてはまらないからです。 |
interval_type | character_data | 常にNULLです。 この情報は、PostgreSQLにおける配列要素のデータ型にはあてはまらないからです。 |
interval_precision | character_data | 常にNULLです。 この情報は、PostgreSQLにおける配列要素のデータ型にはあてはまらないからです。 |
domain_default | character_data | 未実装です。 |
udt_catalog | sql_identifier | 要素のデータ型を定義したデータベースの名前です。 (常に現在のデータベースです。) |
udt_schema | sql_identifier | 要素のデータ型を定義したスキーマの名前です。 |
udt_name | sql_identifier | 要素のデータ型の名前です。 |
scope_catalog | sql_identifier | PostgreSQLで利用できない機能に適用されるものです。 |
scope_schema | sql_identifier | PostgreSQLで利用できない機能に適用されるものです。 |
scope_name | sql_identifier | PostgreSQLで利用できない機能に適用されるものです。 |
maximum_cardinality | cardinal_number | 常にNULLです。 PostgreSQLにおける最大次数は常に無制限だからです。 |
dtd_identifier | sql_identifier | 要素のデータ型記述子の識別子です。 これは現時点では有用ではありません。 |