その他
自動起動の設定
システムの起動時に PowerGres を自動的に起動するように設定する手順は以下のとおりです。 設定は root ユーザで行う必要があります。
-
データベースクラスタを作成します。
-
以下の設定ファイルを作成し、データベースディレクトリとポートを指定します。
/etc/sysconfig/powergres91/powergres91
例えば、データベースディレクトリが /var/lib/pgsql/data、ポートが 5432 であれば、以下のように設定ファイルを編集します。
PGDATA=/var/lib/pgsql/data PGPORT=5432
-
以下のコマンドを実行し、システムのサービスとして登録します。
# chkconfig powergres91 on
複数の自動起動を設定するには、以下のように、起動スクリプトのシンボリックリンクを適当な名前で作成し、シンボリックリンクと同名の設定ファイルにデータディレクトリとポートを指定し、システムのサービスとして追加して登録します。
# ln -s /etc/rc.d/init.d/powergres91 /etc/rc.d/init.d/powergres91-secondary # vi /etc/sysconfig/powergres91/powergres91-secondary # cat /etc/sysconfig/powergres91/powergres91-secondary PGDATA=/var/lib/pgsql/data2 PGPORT=5433 # chkconfig --add powergres91-secondary # chkconfig powergres91-secondary on
自動起動の設定が有効になっているかどうかを確認するには、以下のコマンドを実行します。 コマンドの引数にはシステムのサービス名、つまり、起動スクリプトのファイル名を指定します。
# chkconfig --list powergres91 powergres91 0:off 1:off 2:on 3:on 4:on 5:on 6:off
0 から 6 までの数字はシステムのランレベルを表しており、ランレベルごとに自動起動の設定が有効になっているかどうかが on / off で表示されます。
自動起動の設定を解除するには、以下のコマンドを実行します。
# chkconfig powergres91 off
旧バージョンからの移行
旧バージョンからの移行は、同一バージョン系列内の移行 (例えば、V9.1 から V9.1 Update 1) と、PowerGres V9.1 より前のバージョンからの移行 (例えば、V9.0 から V9.1 Update 1) によって方法が異なります。
同一バージョン系列内の移行手順
同一バージョン系列内の移行の場合は、データベースクラスタや設定をそのまま引き継ぐことができるので、データのダンプ・リストアを行う必要はありません。 PowerGres V9.1 を最新版にするだけで、データ、設定を引き継いで使用できます。
-
アップデートスクリプトを実行し、PowerGres V9.1 を最新版にします。
# sh (CD-ROMをマウントしたディレクトリ)/update.sh
-
使用許諾契約書の内容が表示されます。 よくお読みの上、同意される場合は「yes」と入力します。
Do you agree to the license terms (yes/no): yes
-
以下のメッセージが表示されれば、アップグレードは完了です。
Updating packages... 準備中... ########################################### [100%] 1:powergres91-libs ########################################### [ 11%] 2:powergres91 ########################################### [ 22%] 3:powergres91-server ########################################### [ 33%] 4:powergres91-test ########################################### [ 44%] 5:powergres91-contrib ########################################### [ 56%] 6:powergres91-devel ########################################### [ 67%] 7:powergres91-mgr ########################################### [ 78%] 8:powergres91-jdbc ########################################### [ 89%] 9:powergres91-docs ########################################### [100%]
-
以下のメッセージが表示されれば、アップデートは完了です。
PowerGres V9.1 update completed.
-
サービスを再起動します。
管理ツールよりサービスの再起動を行います。操作手順の詳細は管理ツールマニュアル「サービス」-「サービスの再起動」を参照して下さい。
PowerGres V9.1 より前のバージョンからの移行
PowerGres V9.1 より前のバージョンから移行する場合、データベースクラスタや設定は、そのままでは引き継ぐことができません。 いったんダンプ (バックアップ) を取り、こちらを V9.1 にてリストアする必要があります。
-
PowerGres V9.1 をインストールします。
インストール方法については「インストールの手順」を参照して下さい。
-
ダンプを取得します。
稼働中の旧バージョンのデータベースクラスタに対して、新バージョンの pg_dumpall を使用してダンプを取得します。 以下のように実行します。
$ /opt/powergres91/bin/pg_dumpall -U postgres > dumpall.sql
この際、他のユーザがアクセスできないようにアクセス制限 (pg_hba.conf を編集する等) をして下さい。
-
サービスを停止します。
旧バージョンの管理ツールにて、現在稼働中のサービスを停止します。 操作手順の詳細は管理ツールマニュアル「サービス」-「サービスの停止」を参照して下さい。
-
新たにデータベースクラスタを作成します。
新バージョンの管理ツールにて、PowerGres V9.1 のデータベースクラスタを新たに作成します。 操作手順の詳細は管理ツールマニュアル「サーバ」-「サーバの登録」-「データベースクラスタの新規作成」を参照して下さい。
なお、新データベースクラスタを旧データベースクラスタと同じディレクトリパスに作成する場合は、旧データベースクラスタは移行が完了するまで削除せずに退避させることを推奨します。
-
新データベースクラスタでサービスを起動します。
新バージョンの管理ツールにて、新データベースクラスタでサービスを起動します。 操作手順の詳細は管理ツールマニュアル「サービス」-「サービスの開始」を参照して下さい。
-
取得したダンプファイルからデータをリストアします。
新バージョンの管理ツールにて、ダンプファイルをリストアし、データを移行します。 操作手順の詳細は管理ツールマニュアル「バックアップ / リストア」-「リストア」を参照して下さい。
-
設定の移行をします。
設定の移行は、旧バージョンと新バージョン間でパラメータが異なる場合があるので、手動で行います。 パラメータ差異などを確認した上で、旧バージョンの設定ファイルを参考に新バージョンにて、適切な設定を行って下さい。 設定については、管理ツールマニュアル「設定」を参照して下さい。
-
旧バージョンをアンインストールします。
移行後は、旧バージョンのアンインストールを行ってください。 操作手順の詳細は、旧バージョンのマニュアル「アンインストールの手順」を参照して下さい。
なお、PowerGres V9.0 からの移行の場合、データのダンプ・リストアを行わずに移行することができます。 詳しくは管理ツールマニュアル「サーバ」-「サーバの登録」-「旧バージョンからデータを移行して作成」を参照してください。
textsearch_ja
textsearch_ja は形態素解析 (MeCab) を使用した日本語全文検索です。 機能の詳細につきましては textsearch_ja プロジェクトの ホームページ をご覧ください。
-
拡張 textsearch_ja のインストール
psql コマンドラインより、以下を実行します。(\c はデータベース名指定)
=# \c (データベース名) You are now connected to database "(データベース名)" as user "postgres". =# CREATE EXTENSION textsearch_ja; CREATE EXTENSION
-
動作確認
=# SELECT to_tsvector('japanese', 'すもももももももものうち'); to_tsvector ----------------------- 'すもも':1 'もも':2,3 (1 row)
以上のように動作を確認することができます。 デフォルトの状態では UTF8 のデータベースで使用できます。
PostGIS
PostGIS は地理情報を取り扱うためのモジュールです。 機能の詳細につきましては PostGIS プロジェクトの ホームページ をご覧ください。
-
PostGIS の RPM パッケージをインストール
コマンドラインより、以下を実行します。
# cd (CD-ROMをマウントしたディレクトリ)/packages/(OSに対応したディレクトリ) # rpm -ivh powergres91-postgis* powergres91-proj* powergres91-geos* 準備中... ########################################### [100%] 1:powergres91-proj ########################################### [ 9%] 2:powergres91-geos ########################################### [ 18%] 3:powergres91-postgis ########################################### [ 27%] 4:powergres91-postgis-dev########################################### [ 36%] 5:powergres91-postgis-doc########################################### [ 45%] 6:powergres91-postgis-uti########################################### [ 55%] 7:powergres91-proj-devel ########################################### [ 64%] 8:powergres91-proj-epsg ########################################### [ 73%] 9:powergres91-proj-nad ########################################### [ 82%] 10:powergres91-geos-devel ########################################### [ 91%] 11:powergres91-geos-python########################################### [100%]
OS に対応したディレクトリは以下のとおりです。
OS ディレクトリ Red Hat Enterprise Linux 6 (x86)
CentOS 6 (x86)rhel6-i386 Red Hat Enterprise Linux 6 (x64)
CentOS 6 (x64)rhel6-x86_64 Red Hat Enterprise Linux 5 (x86)
CentOS 5 (x86)rhel5-i386 Red Hat Enterprise Linux 5 (x64)
CentOS 5 (x64)rhel5-x86_64 -
PostGIS のデータ型や関数を作成
psql コマンドラインより、以下を実行します。(\c はデータベース名指定)
=# \c (データベース名) You are now connected to database "(データベース名)" as user "postgres". =# \i /opt/powergres91/share/pgsql/contrib/postgis-2.0/postgis.sql (省略) CREATE FUNCTION CREATE FUNCTION COMMIT =# \i /opt/powergres91/share/pgsql/contrib/postgis-2.0/spatial_ref_sys.sql (省略) INSERT 0 1 COMMIT ANALYZE =# \i /opt/powergres91/share/pgsql/contrib/postgis-2.0/postgis_comments.sql (省略) COMMENT COMMENT COMMENT
-
動作確認
=# \d List of relations Schema | Name | Type | Owner --------+-------------------+-------+---------- public | geography_columns | view | postgres public | geometry_columns | view | postgres public | spatial_ref_sys | table | postgres (3 rows) =# SELECT postgis_version(); postgis_version --------------------------------------- 2.0 USE_GEOS=1 USE_PROJ=1 USE_STATS=1 (1 row)
以上のように動作を確認することができます。
お問い合わせ
- 技術的なお問い合わせ
-
SRA OSS, Inc. 日本支社
powergres-info@sraoss.co.jp - 販売・サポートに関するお問い合わせ
-
SRA OSS, Inc. 日本支社
powergres-sales@sraoss.co.jp