PostgreSQL のソースコードは CVS コード管理システムを使って保存管理されています。
ローカルマシンに PostgreSQL サーバから CVS コードツリーを持ってくるには 匿名 CVS と CVSup の 2 つの方法があります。
常時最新のソースを保っていたい場合は、CVS サーバから取得しておいて、CVSを使って時折 アップデートをかけてください。
匿名 CVS
CVS(Concurrent Version Control System)を 自分の環境にインストールしておく必要があります。 http://www.cyclic.com/ またはどんな GNU ソフトウェアアーカイブのサイトからでも入手できます。 現在ではバージョン 1.10 をお勧めします(これが書かれた時点での最新のもの です)。最新バージョンの cvs が最初から インストールされているシステムもあります。 (訳注:翻訳時点、2004 年 1 月 5 日での最新安定バージョンは 1.11.11 です。)
まず CVS サーバーに最初のログインして ください。
cvs -d :pserver:anoncvs@anoncvs.postgresql.org:/projects/cvsroot login
パスワードのプロンプトが表示されます。どんな文字列でも空出なければ 構いません。
パスワードはホームディレクトリの .cvspass に保存されるので、この作業は一度だけ行えば結構です。
PostgreSQL のソースを取り込みます。
cvs -z3 -d :pserver:anoncvs@anoncvs.postgresql.org:/projects/cvsroot co -P pgsql
上記のコマンドで PostgreSQL ソースが カレントディレクトリのサブディレクトリ pgsql に インストールされます。
注意: もし高速でインターネット接続できる環境にあるならば CVSに gzip を使って転送されるデータを 圧縮するよう指示を出す -z3 は必要ないかもしれません。 しかし、モデム接続ではとても有益です。
この初めてのチェックアウトは単に tar.gz ファイルを ダウンロードするときと比べて少々時間がかかります。 もし 28.8Kbps の モデムを使用しているならば 40分 ほどかかります。 CVS の有利な点は実際にファイル群を更新する ときに現れます。
CVS の最新のソースに合わせて更新したい場合は cd で pgsql サブディレクトリに ディレクトリを変更してから以下のように入力します。
$ cvs -z3 update -d -P
こうすることにより、前回更新したときからの差分のみを更新します。 この方法により、モデム接続であっても数分で更新することができます。
ホームディレクトリに以下のような内容の .cvsrc を作成することにより、入力項目を減らすことができます。
cvs -z3 update -d -P
これはすべての cvs のコマンドに対して -z3 オプションを 付け、-d と -P のオプションを cvs update に付けます。以後は以下のようにするだけでファイルの更新が 行われます。
$ cvs update
注意 |
いくつかの CVS の古いバージョンでは チェックアウトされたすべてのファイルがだれても書き込み可能な状態で あなたのディレクトリに保存されるというバグがあります。もしこのような 情况になっていたら下記のように対処してください。 $ chmod -R go-w pgsql このコマンドで権限が正常に設定されます。 このバグは CVS バージョン1.9.28 で 修正されています。 |
CVSはこのほかにもたとえば最新版ではなく、 古いPostgreSQL のソースを取り出すなど さまざまなことができます。より詳細は CVS に 付属してくるマニュアル、 もしくは http://www.cyclic.com/ にあるオンラインのドキュメントを参照してください。