著者: もともとは JDBC ドライバの原作者である、Peter T. Mount(<peter@retep.org.uk>) によって書かれたものです。
JDBC は、Java 1.1 以降のコア API です。 SQL に準拠したデータベースへのインタフェースの標準セットを提供します。
PostgreSQL は、タイプ 4 の JDBC ドライバを提供しいます。 タイプ 4 とは、ドライバが Pure Java で記述され、データベース自身のネットワークプロトコルで通信を行うことを意味します。 このため、ドライバはプラットフォームに依存しません。 一度コンパイルを行えば、そのドライバはどのプラットフォームでも使用することができます。
この章は JDBC プログラミングの完全な手引きを意図していませんが、これから使い始めようという場合に役にたちます。 より詳細については、標準の JDBC API の資料を参照してください。 また、ソースに付随している例も見てください。 例にある basic はここで使用されています。[1]。
コンパイルされたドライバのバージョンは、PostgreSQL JDBC の Webサイト から入手できます。
また、ソースからドライバを構築することもできますが、これを行う必要があるのはソースコードに変更を加える場合のみです。詳細については、PostgreSQL のインストール手順を参照してください。インストール後、ドライバが PREFIX/share/java/postgresql.jar に作成されているはずです。 作成されるドライバは実行した Java のバージョンに合わせられます。JDK 1.1 を使用する場合は、JDBC 1 仕様をサポートするバージョンが作成され、Java 2 JDK (JDK 1.2 または JDK 1.3 など) を使用する場合は、JDBC 2 をサポートするバージョンが作成されます。
ドライバを使うためには、JAR ファイル (ソースからコンパイルした場合は postgresql.jar、さもなくば、それぞれ JBDC 1、JBDC 2 バージョンである、jdbc7.2-1.1.jar または jdbc7.2-1.2.jar) をクラスパスに含む必要があります。 そのためには、CLASSPATH 環境変数が指す場所に置くか、java コマンドのオプションで指定します。
例として、天体データを含む巨大なデータベースにアクセスするために、JDBC ドライバを使うアプリケーションがあるとします。 このアプリケーションと JDBC ドライバを /usr/local/lib ディレクトリに、また、Java JDK を /usr/local/jdk1.3.1 ディレクトリにインストールします。 この場合、このアプリケーションを実行するには次のようにします。
export CLASSPATH=/usr/local/lib/finder.jar(1):/usr/local/pgsql/share/java/postgresql.jar:. java Finder
アプリケーションの中からドライバを読み込むことについては、Section 5.2 に示します。
Java は TCP/IP 接続しか使用しませんので、PostgreSQL サーバは TCP/IP 接続を受け入れるように構成しなければなりません。 この構成は postgresql.conf ファイルで tcpip_socket = true と設定するか、postmaster の起動時に -i オプションを与えることで可能になります。
また、pg_hba.conf ファイルによるクライアント認証の設定が必要かもしれません。 詳細は 管理者用ガイド を参照してください。JDBC ドライバは、trust、ident、password、md5、crypt の認証方法をサポートします。
[1] | 訳注:src/interfaces/jdbc/example/basic.java のことです |