createdb は、新しい PostgreSQL データベースを作成します。
通常、このコマンドを実行するデータベースユーザが、新しいデータベースの所有者になります。 ただし、-O オプションを使用して別のユーザを所有者に指定することができます (コマンドを実行するユーザが適切な権限を持っている場合)。
createdb は PostgreSQL の対話的ターミナル psql 経由で実行される SQL コマンド CREATE DATABASE のシェルスクリプトラッパーです。したがって、これ以外の方法でデータベースを作成しても何も違いはありません。このスクリプトから psql プログラムが参照できること、データベースサーバがターゲットのポートで稼働していることが必要です。 また、psql および libpq フロントエンドライブラリの、すべてのデフォルト設定と環境変数が適用されます。
createdb では、下記のコマンドライン引数を指定できます。
作成するデータベースの名前を指定します。この名前はシステム内の全ての PostgreSQL データベースの中で一意でなければなりません。 デフォルトでは、現在のシステムユーザと同じ名前でデータベースを作成します。
オプションで、新しく作成されるデータベースに関連付けるコメントを指定します。
データベースの代替の場所を指定します。 initlocation も参照して下さい。
createdb が生成し、サーバに送信した問い合わせをエコー表示します。
このデータベース内で使用する文字エンコード方式を指定します。
新しいデータベースの所有者となるデータベースユーザを指定します。
返答を表示させないようにします。
このデータベースの構築に使用するテンプレートを指定します。
オプション -D、-E、-O、および -T は、それぞれ根底にある SQL コマンド CREATE DATABASE に対応しています。詳細はそちらを参照して下さい。
また createdb は、以下のコマンドライン引数を接続パラメータとして受けつけます。
サーバが稼働しているマシンのホスト名を指定します。ホスト名がスラッシュから始まる場合、Unix ドメインソケット用のディレクトリとして使用されます。
サーバが接続を監視するインターネット TCP/IP ポートもしくは Unix ドメインソケットのファイル拡張子を指定します。
接続するためのユーザ名を指定します。
強制的にパスワードのプロンプトを表示します。
データベースの作成に成功した場合に表示されます。
(データベースの作成に失敗しました。)
データベースのコメント / 説明が作成できませんでした。データベース自身は既に作られています。 後でコメントをつけるには SQL コマンド COMMENT ON DATABASE を使うことができます。
エラー条件があれば、バックエンドのエラーメッセージが表示されます。この場合に表示されるメッセージについては、CREATE DATABASE と psql を参照して下さい。
設定されている場合は、これが作成するデータベースの名前になります (コマンドラインでオーバーライドされない限り)。
デフォルトの接続パラメータです。 コマンドラインでも PGDATABASE でも指定されていない場合は、PGUSER が作成するデータベースの名前にもなります。
デフォルトのデータベースサーバを使ったデータベース demo を作成します。
$ createdb demo CREATE DATABASE
この結果は、SQL コマンド CREATE DATABASE を実行した場合の結果と同じです。
ホスト eden 上のポート番号 5000 のサーバを使用し、LATIN1 エンコード方式を使用するデータベース demo を、その背後で実行される問い合わせを表示させながら作成します。
$ createdb -p 5000 -h eden -E LATIN1 -e demo CREATE DATABASE "demo" WITH ENCODING = 'LATIN1' CREATE DATABASE