以下は、共有ディスク構成で初期設定を行う場合の内容です。
データレプリケーション構成で初期設定を行う場合は、こちらをご参照ください。
LifeKeeper for Linux でコミュニケーションパスを作成します。コミュニケーションパスの作成に
ついては「LifeKeeper for Linux 日本語マニュアル」を参照してください。
共有ディスクにデータベースクラスタと呼ばれるデータベースを格納する領域を作成します。
# mount -t <type> -o rw <device> <directory>
<type> には共有ディスクのファイルシステムタイプ、<device> にはデバイス、
<directory> にはマウントするディレクトリをそれぞれ指定します。
# mkdir <datadir>
データベースクラスタディレクトリの所有者を、インストール前の準備で用意した
PowerGres on Linux のスーパーユーザに変更します。
# chown <username> datadir
<username> には、PowerGres on Linux のスーパユーザ名を指定します。
# chmod 700 <datadir>
<datadir> にはデータベースクラスタディレクトリを指定します。
■注意 PowerGres on Linux のスーパーユーザのユーザID が異なると、 作成されたデータベースクラスタへアクセスできなくなります。 スーパーユーザのユーザ ID は全てのサーバで同じにしてください。
$ /opt/powergres90/bin/powergres-mgr &
■注意 データベースクラスタの初期化は PowerGres on Linux のスーパーユーザで PowerGres Manager (GUI) から行う必要があります。 そのため、OS に root ユーザでログインしている場合には、 PowerGres on Linux のスーパユーザでログインし直す必要があります。
データベースサーバを PowerGres Manager で区別するために使います。
この説明では 『data』 と設定します。
ポート番号を入力します。デフォルトでは 『5432』 になっています。
新しく作成し権限設定を行ったデータベースクラスタ用ディレクトリを絶対パスで入力
(あるいは選択)します。この説明では、 『/share/data』 と設定します。
『新規データベースクラスタを作成』 にチェックチェックを入れ、次へ進んでください。
お使いになる文字エンコーディングを指定してください。
デフォルトでは 『UTF8』 となっています。
PowerGres on Linux インストールで PowerGres on Linux 用に作成した、
スーパユーザを入力します。この説明では 『postgres』 と設定します。
PowerGres on Linux のスーパーユーザのパスワードを設定してください。
『サーバを登録』画面、左下の『OK』ボタンを押すとデータベースクラスタの作成が行われます。
■注意 LifeKeeper からサービスの起動を行いますので、 PowerGres Managerからはサービスの開始は行わないでください。
PowerGres Manager の操作については、PowerGres on Linux CD-ROM に 含まれる PowerGres Manager マニュアルを参照下さい。
オンラインバックアップを利用しない場合はこの設定の必要はありません。手順 4. へ進んでください。
オンラインバックアップの概念についての詳細は、『PowerGres Manager マニュアル』及び
以下のURLを参照してください。
この説明では 『/share/pitr』 というディレクトリを作成しています。
ディレクトリの所有者とアクセス権は以下の例のように変更しておいてください。
# mkdir /share/pitr # chown <username> /share/pitr # chmod 700 /share/pitr
<username> には、PowerGres on Linux 用に作成したスーパユーザを入力します。
上記で作成したディレクトリパスを入力します。
チェックを入れ、世代数を指定すると、新たにベースバックアップを取得するタイミングで
古いベースバックアップとアーカイブログを自動的に削除するようになります。
以上で、オンラインバックアップの設定は完了です。
まだ、postmaster を起動していませんので再起動は必要ありません。
ここでは、スタンバイサーバの PowerGres Manager の設定を行います。
# umount <directory>
<directory> には共有ディスクをマウントしているディレクトリを指定します。
# mount -t <type> -o rw <device> <directory>
<type> には共有ディスクのファイルシステムタイプ、<device> にはデバイス、
<directory> にはマウントするディレクトリパスをそれぞれ指定します。
■注意 マウントするディレクトリパスは、すべてのクラスタで統一してください。
なお、PowerGres Manager の起動は PowerGres on Linux のスーパーユーザにて
OS にログインしている必要があります。
$ /opt/powergres90/bin/powergres-mgr &
『2. データベースクラスタの作成』 にて指定したラベル名、ポート番号をそれぞれ入力します。
『2. データベースクラスタの作成』 にて指定した共有ディスク上のディレクトリパスを指定し、
『既存のデータベースクラスタを使用』 を選択します。
■注 『3. オンラインバックアップの設定』を行っている場合には、 同様の設定をスタンバイサーバでも行ってください。
PowerGres on Linux リカバリーキットでは PowerGres on Linux が起動していることを
確認するため、PowerGres on Linux のスーパユーザがローカルホスト(127.0.0.1) から
template1 データベースに対して接続を行います。
その際のパスワード入力を自動化するため、あらかじめパスワードファイルを
PowerGres on Linux スーパユーザのホームディレクトリに作成しておきます。
パスワードファイルは、構成する全てのサーバで作成してください。
$ touch ~/.pgpass
<hostname>:<port>:<database>:<username>:<password>
各項目には以下の設定を行います。
『localhost』を記述してください。
PowerGres Managerで設定したポート番号を記述します。
『template1』を記述してください。
PowerGres Managerで設定した PowerGres on Linux のスーパユーザ名を記述します。
PowerGres Managerで設定した PowerGres on Linux スーパユーザのパスワード記述します。
例)パスワードがpowergresの場合
localhost:5432:tempalte1:postgres:powergres
$ chmod 0600 ~/.pgpass
なお、pgpass ファイルの詳細は 以下のURLを参照してください。
LifeKeeper for Linux でリソースを作成します。
リソースの作成により PowerGres on Linux が LifeKeeper for Linux の保護下に置かれます。
なお、リソース作成は root ユーザで行います。
アクティブサーバにて共有ディスクをマウントします。
# mount -t <type> -o rw <device> <directory>
<type> には共有ディスクのファイルシステムタイプ、<device> にはデバイス、
<directory> にはマウントするディレクトリをそれぞれ指定します。
■注意 他のマシンではマウントしていないことを確認してください。 リソースの作成は root ユーザで行う必要があります。
# /opt/LifeKeeper/bin/lkGUIapp &
なお、LifeKeeper GUI の起動については「LifeKeeper for Linux 日本語マニュアル」を
参照してください。
Switchback Type については「LifeKeeper for Linux 日本語マニュアル」を参照してください。
LifeKeeper によって保護されるデータベースクラスタの位置を指定します。
デフォルトで PowerGres の実行ファイルのパス(/opt/powergres90/bin) が
入力されています。
PowerGres がクライアントからの接続を監視する TCP ポート番号を指定します。
デフォルトでは『5432』 が入力されています。
PowerGres on Linux リカバリーキットでは PowerGres on Linux が起動していることを
確認するため、PowerGres on Linux スーパユーザがローカルホスト(127.0.0.1) から
template1 データベースに対して接続を行っています。
ここでは、PowerGres on Linux スーパユーザ名を入力してください。
またパスワードファイルを作成していない場合には、先に作成してください。
Root Tag には LifeKeeper GUI でリソースの状態を表示するためのタグを指定します。
ウィンドウにはリソースを作成している状況が表示されます。
リソースの作成に成功したというメッセージが表示されたことを確認し、Next をクリックします。
Target Server にはクラスタを構成するスタンバイサーバを指定します。
Accept Default をクリックした場合は、最初にリソースを作成したときと同じ設定で
リソースが自動的に作成されます。
Next をクリックした場合は 5 から 10 と同じ手順でリソースを作成してください。
ただし、Template Priority とTarget Priority を設定する点が異なります。
Template Priority, Target Priority については
「LifeKeeper for Linux 日本語マニュアル」を参照してください。
クラスタを構成するサーバがさらにあれば Next Server、そうでなければ Finish をクリックします。
Next Server をクリックしたときは 13 から 15 と同じ手順でリソースを拡張します。
Finish をクリックするとウィンドウにはリソースの拡張に成功したというメッセージが表示されます。
ダイアログボックスが閉じられます。
IP リソースは IP アドレスを LifeKeeper for Linux の保護下に置くためのリソースです。
ここで IP Resorce として設定した IP アドレスは PowerGres on Linux に接続するための
仮想 IP アドレスとして使用されます。
IP リソースの作成については「LifeKeeper for Linux 日本語マニュアル」を参照してください。
PowerGres リソースと IP リソースを関連付けることで、仮想 IP アドレスで PowerGres に
接続することができるようになり、クライアントは PowerGres が起動しているサーバを
意識する必要がなくなります。
Parent Resource Tag にはリソースを関連付けるときに親になるリソースのタグを指定します。
ここではPowerGres リソースのタグを指定します。
Child Resource Tag にはリソースを関連付けるときに子になるリソースのタグを指定します。
ここではIP リソースのタグを指定します。
ダイアログボックスには Parent Resource Tag とChild Resource Tag にそれぞれ指定した
タグを確認するメッセージが表示されます。
PowerGres on Linux が LifeKeeper for Linux の保護下に置かれます。
IP リソースが PowerGres リソースに関連付けられたことをご確認してください。
初期設定が完了したことによって PowerGres on Linux が実際に LifeKeeper for Linux の
保護下に置かれていることを確認します。
PowerGres on Linux が起動しているサーバでデータベースデーモン (postgres) が
起動していることを確認します。以下のようにプロセスが存在することを確認してください。
# ps -C postgres PID TTY TIME CMD 1246 ? 00:00:00 postgres 1249 ? 00:00:00 postgres 1251 ? 00:00:00 postgres
LifeKeeper GUI を起動して StandBy 側の PowerGres リソースにて 『右クリック』 を行い
『In Service』 を実行すると PowerGres on Linux がスイッチオーバします。
LifeKeeper GUI については「LifeKeeper for Linux 日本語マニュアル」を参照してください。
先ほどまで Active だったサーバではデータベースデーモンがなくなっていることを確認します。
以下のようにプロセスがなくなっていることを確認してください。
# ps -C postgres PID TTY TIME CMD
また、スイッチオーバされたサーバにてデータベースデーモンが起動していることを確認します。
以下のようにプロセスが存在することを確認してください。
# ps -C postgres PID TTY TIME CMD 1246 ? 00:00:00 postgres 1249 ? 00:00:00 postgres 1251 ? 00:00:00 postgres
# ps -C postgres PID TTY TIME CMD 1312 ? 00:00:00 postgres 1313 ? 00:00:00 postgres 1315 ? 00:00:00 postgres
PowerGres on Linux が起動しているサーバでデータベースデーモンを強制的に停止します。
なお、pid にはデータベースデーモンのプロセスID を指定します。
# kill <pid> # ps -C postgres PID TTY TIME CMD
データベースデーモンを強制的に停止しても、データベースデーモンがローカルリカバリされ、
しばらくすると自動的に復帰することが確認できます。
# ps -C postgres PID TTY TIME CMD 1346 ? 00:00:00 postgres 1347 ? 00:00:00 postgres 1349 ? 00:00:00 postgres
そこで、ローカルリカバリできないようデータベースデーモンのファイル名を一時的に変更します。
# mv /opt/powergres90/bin/postgres /opt/powergres90/bin/postgres~ # kill <pid>
しばらくすると PowerGres on Linux が優先度が高いサーバへフェイルオーバします。
LifeKeeper GUI にて Active サーバのリソースが StandBy へ変更され、
StandBy サーバのリソースが Active に移り変わることが確認できます。
また、Active に移り変わったサーバではデータベースデーモンの起動が確認できます。
# ps -C postgres PID TTY TIME CMD 1278 ? 00:00:00 postgres 1280 ? 00:00:00 postgres 1282 ? 00:00:00 postgres
なお、フェイルオーバ確認のために変更したファイル名は必ず元に戻してください。
# mv /opt/powergres90/bin/postgres~ /opt/powergres90/bin/postgres
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