サイレントインストール

サイレントインストールとは、ウィザードに従って対話的にインストールするのではなく、コマンドプロンプトでインストール時に必要な情報をオプションとして指定してインストールする機能です。 例えば、パッケージ製品でユーザに意識させずに PowerGres Administration Tool をインストールしたり、ネットワークを通じて大量のサーバにインストールしたりする場合に便利です。

サイレントインストールの機能を利用するには、以下のようにインストーラの実行ファイル powergresadmin-《バージョン》-setup.exe/S オプションを指定して実行します。 また、管理ツールの操作を行うユーザを作成するため /USERNAME/PASSWORD が必要です。 その他にも多くのオプションが存在します。 指定できるオプションについては「オプション」を参照してください。

powergresadmin-《バージョン》-setup.exe /S /USERNAME=《ユーザ名》 /PASSWORD=《パスワード》

PowerGres Administration Tool のインストールは OS の管理者権限のあるユーザで行ってください。 また、Windows のユーザアカウント制御 (UAC) が有効な場合、インストールとアンインストールを行う最初の時点で管理者承認モードへの移行が求められますので、コマンドプロンプトを管理者として実行する必要があります。

インストーラの実行ファイル powergresadmin-《バージョン》-setup.exe は ZIP ファイルを展開したフォルダの setup フォルダに格納されています。

オプション

インストーラのオプションはサイレントモードでない場合にも指定できます。 サイレントモードでない場合には、インストーラのウィザードが起動され、オプションで指定した値が入力された状態になります。

オプションの大文字、小文字の違いは区別されます。 例えば、サイレントモードで起動する場合には、オプションは /s ではなく /S と指定する必要があります。

存在しないオプションを指定してもエラーにならずに無視されます。

オプションの値に空白が含まれていても「" (ダブルクォート)」で囲む必要はありません。 「"」で囲んでも /D オプションを除いて問題はありません。 /D オプションの値は「"」で囲まずに指定する必要があります。

サイレントモードはインストール時だけでなくアップデート時にも利用できます。 アップデート時にはインストール時のオプションがデフォルトになります。 アップデート時に変更できない値 (インストール先のフォルダ) に、アップデート前と異なる値を指定した場合には、エラーになります。

PowerGres Administration Tool のオプション

/S

インストーラをサイレントモードで起動します。

/D=インストール先のフォルダ

インストール先のフォルダを絶対パスで指定します。 /D オプションは、コマンドラインの最後に指定し、パスに空白が含まれている場合にもクォートせずに指定する必要があります。

  powergresadmin-《バージョン》-setup.exe /S /D=《インストール先フォルダ》

デフォルトでは C:\Program Files (x86)\PowerGres Administration Tool になります。

/USERNAME=ユーザ名
/PASSWORD=パスワード

管理ツールにログインするためのユーザを指定された名前、パスワードで作成します。

/HTTP_PORT=ポート番号 (80)
/HTTPS_PORT=ポート番号 (443)
/FCGI_PORT=ポート番号 (9000)

管理ツールが使用するポート番号を変更したい場合に指定します。 デフォルトでは、/HTTP_PORT=80 /HTTPS_PORT=443 /FCGI_PORT=9000 が指定されます。

終了コード

インストールが正常に完了したかどうかはインストーラの終了コードで判断できます。 終了コードは、インストールが正常に完了した場合には 0、ユーザによって中断された場合には 1、エラーによって中断された場合には 2 を返します。

インストーラの終了コードは、コマンドプロンプトの変数 ERRORLEVEL、または ERRORLEVEL コマンドで参照できます。 ただし、コマンドプロンプトやバッチファイルから直接インストーラを起動すると、別のプロセスとして起動されて終了コードが設定されません。

C:\> ECHO %ERRORLEVEL%
9009
C:\> powergresadmin-《バージョン》-setup.exe /S /USERNAME=xxxx /PASSWORD=xxxx
C:\> ECHO %ERRORLEVEL%
9009 <- インストーラの終了コードが設定されていない

インストーラの終了コードを参照したい場合には、START コマンドでインストーラを起動してインストールが完了するまで待つ必要があります。

START "" /WAIT /B powergresadmin-《バージョン》-setup.exe /S /USERNAME=xxxx /PASSWORD=xxxx