PowerGres Plus HA の概要

1 PowerGres Plus HA とは

PowerGres Plus HA は、PowerGres Plus の信頼性をより強化するためのソリューションパックです。
複数のサーバから構成されたクラスタ環境内にデータベースを置き、システムトラブルによるデータの損失やサービスの停止を防ぎます。 LifeKeeper for Linux と PowerGres リカバリーキットを加え、アクティブ・スタンバイによるハイアベイラビリティ構成におけるデータベースシステムの構築を容易に実現します。

PowerGres Plus

PowerGres Plus は、オープンソースデータベースのスタンダードともいえる PostgreSQL をベースに、ハードウェア異常からのデータ保証など、信頼性を高める機能を追加し、より安心して PostgreSQL を利用できるようにした製品です。

PostgreSQL に信頼性を: オープンソースデータベースのスタンダードともいえる PostgreSQL をベースに、ハードウェア異常からのデータ保証など、信頼性を高める機能を追加。より安心して PostgreSQL を利用できます。
最新状態への復旧も簡単に: ログの二重化により、メディア障害からのデータ損失を防ぎ、常に最新状態に復旧することができます。復旧も簡単、管理ツールでワンクリックするだけで完了します。

LifeKeeper for Linux

LifeKeeper for Linux は SteelEye Technology, Inc. の開発による、クラスタ用パッケージソフトウェアです。
複数台のサーバを使うことで、サービスの信頼性を高めます。ファイルシステムやアプリケーションを保護対象として管理し、それらの異常を検出すると、必要に応じて復旧処理や、バックアップサーバへのフェイルオーバー処理を実行します。

PowerGres リカバリーキット

PowerGres Plus サーバを LifeKeeper for Linux の保護対象として登録・管理可能にします。これによりクラスタ内で実行中の PowerGres Plus サーバの状態を監視し、異常を検出した場合には、指定のバックアップサーバに切り替え、継続して処理を実行することができます。

2 製品構成

PowerGres Plus HA は以下から構成されます。

PowerGres Plus	2 システム
LifeKeeper for Linux	2 システム
PowerGres リカバリーキット	2 システム
LifeKeeper for Linux 日本語マニュアル	1 セット
PowerGres Plus 年間サポート	2 システム/年間 (1 システム 2CPU まで)
LifeKeeper for Linux 年間サポート	2 システム/年間
PowerGres リカバリーキット年間サポート	2 システム/年間

3 動作環境

PowerGres Plus の動作環境は以下のとおりです。

OS	Red Hat Enterprise Linux AS/ES 4 Red Hat Enterprise Linux 5
CPU	Intel x86 ^{※ 1}、AMD64 および Intel 64(EM64T) ^{※ 2} (300MHz 以上推奨)
メモリ	128MB以上(256MB以上推奨)
HDD	100MB以上の空き領域

※ 1
Red Hat Enterprise Linux 4 のみです。Red Hat Enterprise Linux 5 では対応していません。

※ 2
Red Hat Enterprise Linux AS/ES 4 上では 32 ビットアプリケーションとして、 Red Hat Enterprise Linux 5 では 64 ビットアプリケーションとして動作します。

LifeKeeper for Linux 動作環境については「LifeKeeper for Linux 日本語マニュアル」を参照してください。

4 仕様・制限事項

PowerGres Plus HA の仕様・制限事項については以下のとおりです。

テーブルスペースを「データベース格納ディレクトリ」が存在するファイルシステムと異なるファイルシステムに作成した場合は、テーブルスペースが存在するファイルシステムを LifeKeeper for Linux の保護下に置くため、File System リソース階層を作成し、 PowerGres Plus Database リソース階層との従属関係を作成する必要があります。
File System リソース階層の作成については「File System リソース階層の作成」を参照してください。
仮想 IP アドレスによって PowerGres Plus のインスタンスに接続するためには、IP リソース階層を作成し、 PowerGres Plus Database リソース階層との従属関係を作成する必要があります。
IP リソース階層の作成については「IP リソース階層の作成」を参照してください。
クラスタ内のバックアップサーバで PostgreSQL Plus Administrator を起動するためには、プライマリサーバの指定されたファイルをすべてのバックアップサーバの同じディレクトリにコピーする必要があります。
PostgreSQL Plus Administrator のセットアップについては、「PostgreSQL Plus Administrator のセットアップ」を参照してください。
PostgreSQL Plus Administrator は LifeKeeper for Linux の保護下には置かれません。 PostgreSQL Plus Administrator については PowerGres Plus の「PostgreSQL Plus 管理者ガイド」を参照してください。
lkbackup を使用して PowerGres リソース階層、または IP リソース階層をリストアした直後に間隔をあけず lkstart を実行すると lkstart が応答しなくなる可能性があります。
リストア後に lkstart を起動する際には間隔をあけて実行してください。