16.3. データ変更時の可視性

PostgreSQLでのデータ変更時の可視規則は以下のとおりです。問い合わせの実行中、その問い合わせ自身によって(SQL関数、SPI関数、トリガ経由で)発生したデータの変更は、その問い合わせのスキャンに対して不可視となります。 たとえば、以下のような問い合わせでは、挿入されたタプルは SELECT スキャンに対して不可視となります。

INSERT INTO a SELECT * FROM a;

このため、この問い合わせはデータベースのテーブルを再帰処理することなく(もちろん、一意性インデックス規則に従って)二重化します。

しかし、SPI文書中の可視性に関する次の注意を覚えておいてください。

問い合わせQによりなされる変更は、問い合わせQの後に開始した問い合わせに対しては可視です。 この問い合わせがQの内側で(Qの実行中に)開始されたのか、Qの実行が終わってから開始されたのかについては問いません。

当然のことですが、挿入されるタプル (tg_trigtuple) は BEFORE トリガ中の問い合わせに対しては不可視となります。 AFTER トリガ中の問い合わせに対してはこの (挿入されたばかりの) タプルは可視に、そして、その後の BEFORE/AFTER トリガ中の問い合わせでは可視になります !